「独立」と「起業」の違い。「目標」と「出口」
会社員から、「独立・起業する」という言い方をしますよね。
でも、「独立」と「起業」この2つのちがいって、何でしょうか?
なんとなくのイメージは
・「独立」といえば個人が、小さく事業をやっていく
・「起業」といえば最初から会社をつくってやっていく
現在、会社員の人でも、そんなイメージをもつ人が多いとおもいます。
これは、どちらが良い悪いではなく 会社員から独立・起業をしようとする人は どちらを目標にしても、いいと思います。
ただ、この2つの言葉 「独立」と「起業」は、最終的な出口が違います。
ここを区別しておいて、独立起業の最終的な出口 つまり、目標の先、「ゴールの先」をかんがえておくと いつの日か、自分の身を守ることができるとおもうのです。
すべての起業の最終目標は「株式公開」か「売却」
【すべての起業のゴールは「株式公開」か「売却」である】
これは、起業の「出口戦略(EXIT)」でつかわれる有名な言葉です。
つまり、「起業」の最終目標であるゴールは「株式公開」か「会社の売却」ということになります。
株式公開とは
新規株式公開(IPO)と呼ばれる。市場に自社の株を公開して、他から広く資金をあつめること。
会社の株価をあげて、創業者は持ち株の価格をあげることができる。
会社売却とは
合併と買収(M&A)と呼ばれる。会社そのものを、他社などに売ること。
創業者は経営を離れることが多いが、利益を確定させることができる。
「株式公開」は市場から資金をあつめるわけですから、他者の影響も大きくなります。
「会社売却」は、創業者が残ることもありますが、経営権は他者になります。
どちらも、事業を他者にわたすかわりに
創業者は「利益 = お金」を手に入れることができます。
つまり、会社員からの「起業」の最終的な目標は
顧客に「価値」を提供することで「利益」を手にすることといえます。
会社員からの「独立」の最終目標は「続けること」
一方で、「独立」の最終目標は「長く続けること」です。
「起業」のように、やがて創業者の手から離れるというより ずっと創業者の想いや使命を守っていく、といったイメージになります。
実際に、最初は個人事業ではじめて、大きくなり、会社にしたとしても 依然として「非上場」や「NPO法人」などにして、他者の関与をへらし 長く続けていくことを目標にしている会社はたくさんあります。
つまり、「独立」の最終的な目標は
「使命(ミッション)の実現」や「想いを伝えていくこと」で
事業を「長く続けること」だといえます。
「独立」「起業」どちらかに目標を絞る必要はありません
事業をやっていく中で、あるときは「起業」としてすすめていくときもあれば 「独立」として仕事をするときもあると思います。
また、バランスをとってもいいし、どちらかに振っても問題ありません。
ただ、ここでいいたいのは 「独立」と「起業」の違いを 理解しておくというだけではありません。
会社員から、独立起業をして、自分の事業をかんがえるときに 漫然と成功をかんがえるのではなく、目標をかんがえておく、、、いや、目標の先(ゴールの先)を考えておくことが重要なのです。
独立・起業の目標の先、ゴールの先を考える
この目標の先、「ゴールの先」をかんがえておくと つらい場面に遭遇したとき、判断に迷ったときなどに
「自分の当面の目標の先、独立起業の成功の先に まだ、やるべきことが、ちゃんとあるのだ」
と思って 大きなささえになります。
とくに、会社員をやめて独立起業をしたときは 目の前の仕事の成功ばかりに気をとられがちです。
そんな時、目の前の目標だけに 目を奪われてしまって 思わず
「危険なこと」「やってはいけないこと」
「後々、大きな悪影響があること」に手をだしてしまう…
なんてことから、身を守ることができます。
ただ、がむしゃらに 会社員をやめて 独立起業に 邁進する時期やステージはあるとおもいます。
まず、独立起業を成功させないといけません。
でも、その目標の先 「ゴールの先」という 出口のことも、忘れずに考えておいてください。
それを、かんがえておくと ちゃんと あなたを守り、励ましてくれる とても強い味方になってくれるとおもいます。
② 「起業」の最終目標は「株式公開」か「売却」
③ 「独立」の最終目標は「長く続けること」
④ どちらを目指してもよいし、適切なバランスを保ってもいい。
⑤ 目標の先=ゴールの先をイメージしておくと、さまざまな誘惑や危険をさけることができる