会社員が独立起業して「顧客」を引き継ぐとき、考えるべきこととは?

「顧客」も引き継いで独立できないか?

大手の有名企業から、独立起業をしようとしている会社員のクライアントさんから
このような相談がありました。

「今の会社と同業で独立起業をしようと思っています。
新会社に、今担当している顧客も一緒につれていきたい。

ただし、今の会社とトラブルを起こす気はないので
問題なく顧客を引きつぐ方法はないでしょうか?」

という話でした。

基本的に、同業で、今いる会社から顧客を引きぬけば

大なり小なりトラブルになります。

一応、この方は「トラブルを起こす気はない」と言っているので
円満に顧客を引き継げる方法はないか、と考えているのでしょう。

気持ちはわかります。

でも、その視点は問題があると思うのです。

会社とトラブルを起こすことが、問題ではありません。

それは「顧客にとって本当に良いこと」なのでしょうか?

顧客はどんな理由で取引をしているのか?

会社員から独立起業をしようとする人は

「顧客はどんな理由で その会社と取引をしているのか?」

について、よくわかっていない場合があります。

あなたが会社員として働いている大手企業の商品やサービスは
たくさんの人を満足させるために 価格がよくかんがえられ
機能も充実しています。

そのため、どんな顧客でも「価格」や「機能」が
最も重要な要素だと考えてしまいがちです。

もちろん、そのような選択をする顧客も多いでしょう。

でも それなら 独立起業したばかりの小さな会社も
「価格」や「機能」で対抗しないといけないのでしょうか?

そこで ちょっと 次の質問にこたえて欲しいのです。

「顧客がわざわざ大手企業ではなく
小さな会社と取引したいと思う理由は何でしょうか?」

独立した小さな会社と取引するのは「仕事が確か」だから

例えば 腕のいい大工さんを思い浮かべて下さい。

・この大工さんは愛想がなく 言葉遣いも乱暴です。

・しかし腕は確かです。難しい要求にも答えてくれます。

・こだわりのある顧客はわざわざこの人に頼みます。

・腕がいいだけあって、報酬もなかなかのものです。
でもこれぐらいの仕事をしてくれるなら これくらいの価格だろうと考える顧客だけが取引をします。

顧客はこの人に頼んでよかったと思います。
次もこの人にやってもらおうと考えます。

読んでわかるように、この大工さんは万人にウケる人ではありませんが
本当の意味で「プロフェショナル」です。

特別なプロフェショナルに頼まないといけない顧客だけが
この大工さんに仕事を頼むわけです。

そう。

わざわざ独立した小さな会社と取引をしたいと思っている顧客は
特別なプロフェショナルに、それに見合った金額を払ってでも
取引をしたい
と思っているのです。

万人にウケるような仕事は、この大工さんはやらないでしょう。
それは、別の大手の工務店がやるのです。

さて、ここであらためて考えてみて下さい。

あなたが会社員として所属している大手企業から
引き継ごうとしている顧客は

わざわざ独立した小さな会社と取引してでも」

「確かな仕事を期待して」

プロフェショナルに見合った報酬を払いたい」

と考えている顧客でしょうか?

独立した小さな会社に、顧客が何を望んでいるのか考える

もし、そんな「確かな仕事」を必要としている顧客であると
あなたが確信するのなら 顧客のためにも
引き続き仕事ができるように交渉するのはアリだと思います。

しかし、そのようなケースはまれでしょう。

なぜなら そのような顧客であれば
すでにあなたがいるような大手や有名企業と取引をせず
こだわりの独立した小さな会社と取引をしているからです。

そうでない顧客を無理に独立起業したばかりの会社に引き抜いても
余計なトラブルをまねくばかりで 最終的には誰の得にもなりません。

大手と取引をしている顧客をなんとか独立起業した
自分の会社に引き継げないかと考える気持ちはよくわかります。

しかし、それは もしかしたら まさに会社員から独立起業をしようとする
自分の立場だけからみたかんがえかもしれません。

顧客の立場にたって考えてみて、それでも独立起業したばかりの自分の会社と
取引したほうがよいと思えるのであれば 交渉する価値はあるでしょう。

重要なのは「本当に顧客にとって良いことかどうか」です。

その視点を忘れないようにしてください。

① 今の会社から、顧客をとれば大なり小なりトラブルは避けられない

② 顧客が、独立起業した小さな会社と取引をするメリットを考える

③ 自分のことより「本当に顧客にとって良いことか」考えて交渉する
注目!

ブログではなかなか公開できない

僕のリアルなコーチング事例をお話しています

「会社員から独立起業して

15年以上 長期顧問契約がとぎれない理由」

ぜひ知って下さい

↓ ↓ ↓ ↓

コーチングオフィス 公式メルマガ

—–

最新情報をチェックしよう!