独立起業した「プロコーチ」と会社員の「コーチング」との違い
プロコーチとして会社員から独立起業をする。
プロコーチとは、さまざまな人から
有料でコーチングをする人のことです。
ここでいう、コーチングとは
誰かに何かを教えるというよりも
相手の可能性を大きくしたり
やる気をひきだしたりする役割です。
会社員時代に上司から、コーチングをうけたり
自分自身が管理職としてコーチング研修を
うけたことがある人もいると思います。
だから、自分自身が会社員から独立起業をして
「プロコーチ」としてやっていけるのではないか?
と思う人はすくなくありません。
でも、僕は少し違う考えをもっています。
「コーチング」は誰でも勉強して
できるようになると思います。
しかし「プロコーチ」としてやっていくには
他にも重要な要素が必要です。
何が必要なのか?
結論を一言でいうと
「プロコーチ」としてやっていくには
自分の経験を受けとめて、きちんと人に話が
できるようなっておくこと
が決定的な条件です。
具体的にいうと
・その体験は他の人とどこが似ていて、どこが違うのか
・打開できた理由は何だと思うのか
・他に打開策はあったのか
・もし、失敗していたらどう乗り切るつもりだったのか
などを相手に響くように話ができないと
プロとして長く続けることは難しいと思います。
なぜなら
コーチングは毎回完璧にうまくいくとは限らない
からです。
少し説明してみます。
「プロコーチ」は会社員から尊敬される上司である
「納得できなかった話が
別の人から聞かされると なぜか納得できてしまった」
そのような経験は誰にでもあると思います。
会社員として厳しい話をされても
尊敬する上司であれば納得する。
プロコーチもそんな存在であるべきです。
つまり、コーチングも
「誰」にコーチングされるのか?
というのは、重要なのです。
プロコーチが
「尊敬できて、話を聞きたくなるような人」
でなくては、独立起業をしている相手に
しっかりとしたコーチングはできないでしょう。
それを強烈に感じた1つのエピソードがあります。
報酬がもらえないプロコーチ
まだ、僕が会社員から独立起業して
プロコーチになる前の話です。
僕はプロコーチになるべく
トレーニングを受けていました。
その日は、プロコーチを志望する人の
集合トレーニングの日だったのです。
1人がプロコーチ役、もう1人がクライアント役
僕は3人めのオブザーバー。
3人1組で練習をしていたのです。
そこで、トレーニングの先生が
「クライアント役の人は本当の悩みや課題を
プロコーチ役の人に話をしてください。
相手にしっかりとした報酬を払っていると思って
本気の話をプロコーチ役の人にぶつけてください」
と指示をだしたのです。
緊張感を全員が感じました。
僕は当時30代半ば。
プロコーチ役の人も同じくらいの年齢でした。
クライアント役は40代後半の経営者の方でした。
2人のコーチングを僕は見ていました。
良くもなく悪くもなくといった感じです。
途中で、コーチングの会話がすすまなくなりました。
そこで、プロコーチ役の人が
「わたしも◯◯さんの話に共感しますよ。
実はわたしもXXXXという挫折がありまして…」
と短く自分の挫折体験を話されたのです。
「だから◯◯さんの気持ちはわかります」
と、つづけて話をされました。
どちらかというと、低調に終わったコーチングでした。
そこで、クライアント役の40代後半経営者の方が
プロコーチ役の方にコメントをしたのです。
「あなたのコーチングに報酬は払えません。
このコーチングが不調だったからではありません。
もしかして、あなたは挫折を体験したから
挫折した人の気持ちがわかると思っていませんか。
ひどい目にあった挫折体験は
どんな人でもあるのですよ。
あなただけが特別ではないのです。
コーチングがうまくいかないときは
あると思いますよ。
そんなときに話をしてほしいのは
あなたの挫折体験ではなくて
あなたが体験をどのように受けとめて
どのようにわたしに役立つ話をしてくれるかです。
そんな人にプロコーチとして
わたしは報酬を払いたいです」
衝撃的なコメントでした。
気のせいか、プロコーチ役の人は
ショックのあまり
涙ぐんでいるようにも見えました。
でも、僕は確かにこの人の言うことは
正しいと思えました。
そして、このコメントを
絶対に忘れないようにしようと思ったのです。
コーチングは毎回完璧にうまくいくとは限らない。
そんなときは、自分の経験を受けとめたことを
相手に役立つような話ができなければ
プロコーチとしてやっていくことはできない。
それが鮮明にわかりました。
会社員として「コーチングができる人」独立起業をして「プロコーチとしてやっていける人」
経験はたしかに相手への共感の「元」になります。
でも
「あなたと似たような経験を
わたしもしているのであなたの気持ちがわかります」
といえば、共感がえられて、いつでも
満足するコーチングができるわけではありません。
コーチングは毎回完璧にうまくいくとは限らない
そんなときに
自分の経験を受けとめた話ができるか?
が、プロコーチとしてやっていける
決定的な条件だと思います。
・その体験からどのように学びを得たのか
・その体験は他の人とどこが似ていて、どこが違うのか
・打開できた理由は何だと思うのか
・他に打開策はあったのか
・もし、失敗していたらどう乗り切るつもりだったのか
などなど、その人にしか話せないような
「体験を受けとめた」話ができる必要があります。
これは、なによりたくさん上質なコーチングを
うけることで培われます。
ぜひ、しっかりとしたコーチングをうけて
しっかりとしたプロコーチを目指していただきたいと思います。
===============
プロコーチで独立起業をしようと
思っている人は、必ず読んでおいてください。
「会社員から独立起業をする人が
絶対に知っておくべき5つのステップ」
こちらにまとめています。
登録をお願いします。
(無料です)
↓ ↓ ↓ ↓
【独立起業する人が絶対に知っておくべき「5つのステップ」】
「プロコーチとしてやっていける」ことは違う
② コーチングはいつも完璧にうまくいくわけではない。
そのときに、自分の体験をしっかり話せる必要がある。
③ 体験を話せるようになるには、上質なコーチングをうける必要がある。